こんにちは。三度の飯より酒が好きな男です。
今回は、ロンドンで最も有名なホテル「The SAVOY」のメインバー、「American Bar」に行ってきましたので、その体験談をレポートします。
The SAVOY 「American Bar」とは
ロンドンで最も有名な5つ星ホテル、「The SAVOY」のメインバーです。
1893年にオープンした、おそらくロンドンで最も歴史あるバーで、最も有名なバーだと思います(バー業界で働いている人ならまじで誰でも知っているレベル)。
数々の賞を受賞していて、「World’s Best Bar(世界一のバー)」に選ばれたこともある、伝統と格式のあるバーです。
そんな伝統と格式のあるバーに密かな憧れを抱いていた僕は、ミジンコレベルの勇気を振り絞って突撃することにしました。
いざ予約!と思ったら…
さて、国内外様々なバーに訪れてきた僕ですが、ここまで格式が高いバーに行くことはなかなかありません。流石に不安なので、ホームページで情報収集することにしました。
すると、ネット予約ができるような画面を見つけることができました。お、これは便利だなと思って日程を調べてみると…、なんと2週間後までまったく予約できない状態。
そりゃ極東の島国に住まう酒カスでも知っているレベルの有名店ですから、世界中の酒カスが集まるに決まってます。
僕がロンドンに滞在できるのは1週間のみ。おいおい、まじか…やっぱりもっと早く準備しておくべきだったか…なんて諦めモードに浸っていると、
This bar operates a walk-in policy.(お前みたいなアホでも予約なしで入れるでボケナス)
耐えた。
いざAmerican Barへ突撃
偉大なるAmerican Bar様の恩寵を賜り、いざThe SAVOYへ。アメリカンな名前ですがイギリスにありますので、間違えてニューヨークに行っちゃった!なんておっちょこちょいをしないように気をつけましょう。
今回は予約ができていないので、開店時刻の12時に突撃します。
最寄りの地下鉄の駅はCharing Cross駅。どうでもいい雑学ですが、地下鉄はイギリスではunderground、アメリカではsubwayといいます。
駅にたどり着いた時刻は11時頃。American Barの開店時刻は12時なので、ちょっと暇つぶしにカフェで一杯…なんてわけはなく、もちろんパブでビールをいただきます。お店は駅の近くの「The Princess Of Wales」。朝の11時だっていうのに店内は酔っ払いのおっさんで溢れていました。恐ろしやイギリス。
さて、いい感じで時間も潰せたのでいよいよThe SAVOYへ。
キターーーーーーーー!!!
何度も何度も、映画や写真で見ていた…あのThe SAVOYが…目の前に…。
感動のあまり先ほど飲んだビールが目から溢れ出てきました。
中に入るとそりゃもう豪華な内装でした。行ったときは12月ということもあり、クリスマスっぽい飾り付けで一段と豪華に感じます。やべえ。
入ってすぐホテルマンの方が対応してくれたので、「ワタシハアメリカンバーチョットイキタイ」と言うと「なんだただの酒カスか。入って左の階段上がったところだぞボケナス(意訳)」と案内してくれました。その通りに進んでみると…
あった!あったぞAmerican Bar!!!かっこいい!!!
看板見ただけでテンション上がるってやばいよね。本当にやばい(語彙力の喪失)。
入口のお姉さんに予約してないんだけど…と恐る恐る聞いてみると、「仕方ないから入れてやるよボケナス。ただし1時間30分だけな(意訳)」とのこと。多分、予約客とホテルの宿泊客が優先で、空きがあれば当日でも入れる的な感じなんだと思います。
通してもらったのはカウンター。開店直後なのに店内は世界中から集まったであろうアル中でいっぱいでした。個人的にはカウンターの方がバーテンダーさんとお話できたりするので嬉しいです。
1杯目:The Live Stream
メニューはホームぺージで事前に確認できました。もちろんクラシックカクテルも定評があるようですが、せっかくなので最初の一杯はオリジナルカクテルにしたいなと思い、「The Live Stream」を注文。
一流バーだけあって1杯あたりの単価も相当高く、これで£30(約6,000円)。日頃1食200円で生活している僕からすると30食分の価値があるカクテルです。えぐい。
着酒。早速いただきます。
美味い!!!
メニューを見たときは、少し甘めのオン・ザ・ロックカクテルというイメージを持っていたのですが、その通りの味わいでした。オレンジ&アンゴスチュラビターズによって複雑さと深みが出て、立体的な味わいです。ショートだとちょっと味が濃すぎる気がするので、ロックでちょうどいい感じです。
おつまみはオリーブとカールとプリッツェルのあいのこみたいなやつが出てきました。食べきったら新しいのが出てきたので、多分おかわり自由。味は普通です。
隣に座っていた、おそらく宿泊客であろうダンディなおじさんは上品に召し上がってましたが、極東の酒カスは少しでも元を取ろうという卑しい気持ちで下品にバクバク食べてました。「日本人は下品だ」なんて噂がロンドンで出回ったら1割ぐらいは僕のせいかもしれません。謝罪しておきます。
2杯目:「135 Year Celebration」
お次は、今限定で出しているカクテルがあるとのことでそちらをチョイス。「135 Year Celebration」というそのままの名前のカクテルです。
ヘッドバーテンダーのAngeloが作ってくれました。やったぜ。
こちらも程なくして着酒。いただきます。
美味い!!!
グレンフィディック21年をベースに、ベルモットとビターズを加えて仕上げています。
グラスをしっかりと冷やした上に、しっかり目に冷やしたカクテルを注いでくれるので、温度はかなり低めです。そのため口当たりはかなりまろやかで、口に入れた瞬間はアルコール感はあまり感じません。
ただ、段々と口内で温まってくると、グレンフィディック21年の素晴らしい香りが立ってきて、ビターズやベルモットの味わいがこんにちはしてきます。口の中で複雑さが増す感じが面白くて癖になりそう。
こちらも1杯£45(約9,000円)という超強気の価格設定。ここまでカクテル2杯飲むだけで15,000円も使っています。さっき癖になりそうとか言いましたが、癖になったら確実に破産します。
酒に関しては財布の紐が緩む僕でも流石に少し震えてきたので、ここらでお会計。
Angeloに写真撮影をお願いすると快く了承してくれました。お忙しい中ありがとうございます。
お財布の都合で2杯しかいただけませんでしたが、一つのカクテルに対してのこだわりを感じましたし、サービスや雰囲気づくりもかなり気を使っているあたり、流石5つ星ホテルのバーだなという印象でした。
またロンドンを訪れた際は行きたいなーと思うバーでしたが、いかんせん価格が価格なのでおいそれと行くわけにも行きません。ぜひ皆さんが訪れる際は、石油王を伴って行くことをおすすめします。
ごちそうさまでした。
Comments