欧州うなぎリベンジ。オランダでうなぎの燻製を食べてみた

食レポ

こんにちは。うなぎのゼリー寄せを食べて以来、うなぎと名のつく料理は絶対日本以外では食べない、と神に誓った人です。

今回は、そんな誓いを破ってしまった男のお話です。

事件は、初めて訪れたオランダで起こった

2024年の年末、「特にやることないしどっか遊びに行こうかな、せっかくイギリスにいるし、どっかヨーロッパの行ったことない国行きたいな」などと考えた僕は、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグの、いわゆるベネルクス三国を周遊する旅をすることにしました。

今回の旅は勢いで決めたこともあり、事前情報を特に調べていかなかったので、オランダの食事についての情報が全くありませんでした。「まあ現地で聞くか調べればなんか美味いものあるっしょ、イギリスじゃあるまいし」ぐらいの軽い気持ちでオランダ・アムステルダムへ向かいました。

アムステルダムへの移動中に色々調べてみると、オランダで有名な料理としてミートボール、ビーフシチュー、ウインナー&マッシュポテトなどが伝統料理らしいということがわかりました。ぶっちゃけ「ミートボールとビーフシチューなんてどこで食っても美味いじゃねえか」と思ったのですが、とりあえず大外れはなさそうということがわかり一安心。人気のオランダ料理レストランに行ってみることにしました。

行ったお店:Restaurant ‘t Zwaantje

訪れたのはこのお店。「Restaurant ‘t Zwaantje」です。ちなみに読み方はわかりませんが、’t Zwaantjeは小さな白鳥という意味らしいです。

あとで調べてわかったのですが、アムステルダムでもそれなりに有名なレストランだそうです。僕はGoogleマップでオランダ料理店を調べたら出てきたので行っただけだったのですが、確かにお店はかなり混んでいてウェイティングも出ていました。公式サイトから予約もできるみたいなので、もし行かれる際は予約してから行くことをおすすめします。

一見普通のメニューと綺麗なお姉さん

僕は最初、メニューにオランダ名物!と書かれていた、シュリンプカクテルとビーフシチューを注文しようとしていました。イギリスではシーフードが高くてあまり食べられないので、この機会にどうしても食べたいなと思っていたのです。

僕の対応をしてくれたのは、ポーラ・パットン似のめちゃくちゃ綺麗なお姉さん。僕の拙い英語を気にすることなく、ニコニコ素晴らしい笑顔でもてなしてくれました。結婚してほしい。

その時、悲劇が起きた

僕は綺麗で優しいお姉さんと少しでもお話したい一心で、「何かオランダ料理でおすすめある?」と聞いてしまいました。「僕はオランダの文化に興味があるんだよね(ニチャア)」「まあ素敵、私が手取り足取り教えてあげるわ(ウットリ)」なんて展開にならないかな、などと気持ち悪さ100%の妄想をしていると、

お姉さん「それならうなぎの燻製ね!間違いないわ!(満面の笑み)」

終わった。こいつは綺麗なお姉さんに擬態したエイリアンです。そうに違いない。

僕「なんだようなぎの燻製って…。そういえばイギリスのうなぎのゼリー寄せの原料となるうなぎは、今はオランダからも輸入しているとか聞いたことあるぞ…そうか…オランダでもうなぎが穫れるのか…どうしよう…うなぎのゼリー寄せの臭みを考えると全く期待できないぞ…(この間わずか1秒)

内心ではすぐにMIBに通報してKとJを呼び寄せたかったですが、残念ながらMIBに電話すると国際電話扱いになって恐ろしい電話代がかかってしまいます。

地球の危機と僕の電話代を天秤にかけた結果、どう考えても電話代のほうが大事なので通報せず、「ア、ソレクダサイ」と力ない声で答える羽目に。

どう考えても量が多すぎるので、シュリンプカクテルはなしにしてもらいました。きっと美味しかったんだろうな。

そしてやってきた、うなぎの燻製

「やっぱりぶつ切りなのかな」「そもそも本当にうなぎなのかな」「もしかしてこのあと僕が燻製にされちゃうのかな」などという問答を自問自答しながら震えて待っていると、

お姉さん「お待たせ!うなぎの燻製よ!エンジョイ!」

あれ?なんか思ってた見た目と違う。

こんなんじゃないの?

きちんと骨は処理されていますし、意味不明な生臭いゼリーも添えられていません。
うなぎのゼリー寄せは見た目の時点で「僕はまずいですよ」って自己主張に溢れていたのに、こちらはそれなりに美味しそうなビジュアルをしています。

いや、騙されてはいけない。さっきの綺麗なお姉さんだって実はエイリアンだったじゃないか。このうなぎの燻製だって実はとんでもないお味がするに違いない。
そう思いながら一口食べてみると…

え、美味い。
なにこれ。普通に美味しいんだが。

全く臭みはなく、塩辛くもない。脂が乗っていて、ほのかに燻製の香りがいいアクセントになっています。いや、マジで美味い。

身は半生っぽい感じで、火が通ってないわけではないけど柔らかい絶妙な加減。かなり柔らかく、口の中でとろけるようです。

添えられたレモンをかけて食べてみる。
これも美味い。レモンで酸味が加わって、より爽やかな味わいに。そのままでも美味しかったですが、おつまみとして食べるならレモンありのほうがいいですね。

一緒にオランダビールを注文して飲んでいたのですが、そのビールとの相性がまた抜群に良かったです。あっさり系のお酒との相性はかなり良さそうですね。日本酒とかも全然いけます。

うなぎのゼリー寄せの味をイメージしていた僕は、拍子抜けするほど美味いうなぎの燻製をあっさりとものの数分で食べきってしまいました。

このあとお姉さんに「この間うなぎのゼリー寄せ食べたんだよね」と言ってみると、「ええ…お前あれ食べたの…終わってるね…」と言われました。どうやらこのお姉さんはエイリアンではなかったようです。

地球の平和は守られた。

ちなみに、このあとに来たオランダ風ビーフシチューもちゃんと美味しかったです。

結論:イギリス人にうなぎを触らせてはいけない

先程も言及しましたが、あのクソ英国料理「うなぎのゼリー寄せ」には、一部オランダのうなぎも使われているらしいです。

オランダは直ちにイギリスに対してうなぎの出荷禁止令を発令し、うなぎをぶつ切りにしてゼリーで寄せるなどという蛮行を一刻も早く止めるべきです。

改めて、イギリス料理のクソさを再確認できた事件でした。

ごちそうさまでした。

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