こんにちは。イギリスでの信用情報がゼロの人です。
今回は、そんな信用情報ゼロの人間がイギリスで銀行口座を開くのが結構大変だよって話です。
最初に言っておくと、2025年現在は移民が新規で銀行口座開くのはかなり難しくなっています。ネット上に色々な情報があると思いますが、その情報のほとんどは古い情報です。僕はその情報を鵜呑みにして銀行の審査に落ちまくることになるので、お気をつけください。
銀行口座、欲しいよね
皆様、銀行口座はお持ちですか?
多分ほとんどの方が持ってますよね。給与の受け取り、クレジットカードの引き落とし、何をするにも銀行口座が必要です。
当然イギリスでも銀行口座は必要なわけです。銀行口座がないと家賃の支払いができないところもありますし、銀行口座があれば住所証明に使うこともできます。
イギリスではどこの銀行も銀行間の振込手数料が無料なので、友人同士で割り勘する際も銀行口座間でやり取りすることが多いです。
いざ開設!…と思いきや、怒涛の審査落ち
銀行口座を開くには、基本的には電話番号、ID(パスポートでOK)、そして住所証明が必要です。この住所証明というのは、公的機関や公共料金からの郵便物か、認定された大学や職場からの証明書がそれにあたります。要は「本当にその場所に住んでいるのか?」証明する書類です。
今は2025年ですよ。時代はSDGsだのペーパーレスだのDXだの言われている世の中で、紙の書類が家に届くことなんてほとんどないわけです。というわけで、この住所証明で躓く方が非常に多いわけですね。僕もそうです。
色々調べてみた結果、ネット銀行は比較的開設しやすく、面倒な住所証明も必要ないという情報をゲットしたので、「そんならネット銀行でちゃちゃっと作っちゃお〜」なんて軽い気持ちで手続きを進めることにしました。
MONZO
まずはネット上でこれでもかってぐらい情報が出てくるMONZOで手続き。MONZOはネット銀行なので実店舗がありません。全てアプリ上で手続きが完了します。
画面の指示に従ってポチポチ進めて、すべての書類を提出して「よかった〜本当に住所証明いらなかった〜」なんて思いながら完了ボタンを押すと…
「すまん!あんたはうちの銀行口座開けへんわ!理由は教えられんけどな!堪忍やで!」
は?なんで?
夕べがあり、朝があった。1回目の審査落ちである。
CHASE
MONZO審査落ちの理由は謎に包まれたままですが、ネット銀行はたくさんあります。次に最近人気のCHASEでチャレンジ。MONZOと同じくネット銀行なので、こちらもアプリ上で手続きを進めていくと…
「すまん!あんたはうち銀行口座開けへんわ!理由h(以下略)」
意味がわからん。僕が何をしたっていうんだ。
夕べがあり、朝があった。2回目の審査落ちである。
Starling
このあたりでネット銀行に対して疑問を持ち始めますが、まだ僕には弾数が残っています。最後の頼みの綱として、こちらもネット銀行のStarlingで手続きをすることにしました。すると、
「住所証明できる書類がないと口座作れないよーーーんwwwクソワロタwww」
それができねえからお前んとこで口座開こうとしてるんだろ!!!クソが!!!
夕べがあり、朝があった。3回目の審査落ちである。
選ばれたのは、Lloydsでした
何か裏で陰謀が蠢いている匂いがしますが、3つの銀行で審査落ちしてしまったのは事実。
どうしよう…余裕で開けると思ったのに…と絶望に打ちひしがれながらネットの海を彷徨っていると、
「4大銀行のLloyds(ロイズ)銀行はアプリで口座開設できて、住所証明も不要だよ!」
なんて情報が出てきました。
馬かっこいい。
アプリ上で情報記入
実際アプリをダウンロードしてみると、確かにアプリ上で口座開設ができそうな様子。最終ページまで行って震えながら完了ボタンを押すと…
「あなたのIDをアプリ上で確認できないので、最寄りの支店に行って本人確認をしてください。確認できたら口座開設の手続きを進めます」
おお…これは前進なのでは?勝利なのでは?要は支店行ってパスポート見せればOKってことでしょ?
キタコレ!僕はイギリスが大好きだ!
パスポートを持って支店へ
次の日、ルンルンでパスポートを持って支店に。中に入ると受付のお兄さんが対応してくれました。
僕「口座開きたい。アプリで手続きした。支店来いって言われた。パスポート持ってる(カタコト英語)」
お兄さん「わかったから落ち着け。住所証明は持っているか?」
僕「え、住所証明いるの?」
お兄さん「当たり前だろ何いってんだこいつ」
終わった。僕はイギリスが嫌いだ。
粘る僕と困るスタッフ
でも、ここで諦めたら試合終了です。絶対に引くわけにはいきません。
僕「でも、アプリだとID見せればOKって出てるやん!(ひたすら繰り返し)」
お兄さん「じゃあ案内してやるから、別のスタッフと話してくれ(めちゃくちゃ面倒くさそうな顔しながら)」
粘り勝ちである。
ただ、まだ受付突破できただけ。第1ラウンドを通過しただけである。やつは四天王の中でも最弱。
いざ最終決戦へ
しばらくすると名前を呼ばれ、奥の個室に案内されました。
待ち構えていた決戦相手は優しそうなおばさん。幼少期にハマのおばさんキラーと呼ばれ、数々のおばさんからお菓子やおもちゃを貢がれた頂き男子である僕にとって、戦いやすい相手なのは間違いないです。
おばさんが世間話好きなのは世界共通。手続きを進めながら、イギリスの銀行事情を色々教えてくれました。
どうやら、近年マネーロンダリングに対しての取り締まりが厳しくなっているらしく、これまで緩かったネット銀行の審査が厳しくなっているようです。そのため、住所や収入の証明が難しい移民が銀行口座を開くことが難しくなってしまったとのこと。
ネット銀行の審査に連続で落ちちゃったんだよね、と言ったら、最近それでうちの銀行来る人多いのよね〜とのこと。似たような事情を抱えている方は当然いらっしゃると思うので、ロイズ銀行がその駆け込み寺になっているようです。いいのかそれで。
そんなこんなで場も和んだところで本題に。
住所証明、どうにかならんかね…とおばさんに相談すると、衝撃の事実が。
「アプリの手続き、もう1回ここでやってみてくれる?多分うまく行けば住所証明いらないと思うのよね」
え、まじ?じゃあ今までのこの時間なんだったん?
言われるがままにアプリを操作する僕。すると、なぜか家では認識できなかったパスポートを普通に認識して、チップの読み取りができました。なんで?
アプリ「申し込みを受け付けました!」
え、ほんとになんで?
その後届いたメールをおばさんに見せたらそのまま手続きを進めてくれて、
おばさん「5営業日以内にデビットカードが届くから受け取ってね」
じゃあ最初から住所証明要らねえじゃねえか!!!クソが!!!
やはりイギリスはクソです。
結論:Lloyds銀行で粘ればどうにかなる
2日後、アクティベーションコードが記入された書類が家に届きました。アプリでアカウントログインしてアクティベーションコードを入力したら、問題なく口座開設できました。マジであっさり。
そこから5日後ぐらいにキャッシュカード一体型のデビットカードが送られてきました。
もし「イギリスの銀行に審査落ちしまくって萎えぽよ」って方がいらっしゃれば、一度Lloyds銀行で申し込んでみるのはいかがでしょうか。
めでたしめでたし。
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